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任意整理をわかりやすく解説!任意整理のメリット・デメリットは?

任意整理とは?

最終更新日 2021/11/02
企画・執筆・編集者:債務整理相談ナビ 編集部
この記事の監修者河東弁護士アース法律事務所 河東代表弁護士
東京弁護士会 第21346号。中央大学大学院博士前期課程修了。元東京地方裁判所鑑定委員。東京弁護士会公害環境特別委員会前委員長。東京簡易裁判所民事調停委員。聖学院大学、中央大学の講師歴あり。共著に、「身近な生活・環境トラブル解決の知識とQ&A (くらしの法律相談)」(法学書院)など多数。

1.任意整理とは?わかりやすく説明

任意整理とは
任意整理とは、債権者(お金の弁済を請求できる権利を有する人:クレジットカード会社、消費者金融、銀行など)が債務者(お金の弁済義務を負う人)に対して有する債権について、弁済額、弁済方法等について、裁判外で債権者と交渉して解決する債務整理手段の一つです。
 
要するに、わかりやすく言えば、任意整理とは、借金問題を債権者との話し合いによって、借金元本を減らさずに返済期間を長期間にする等の方法で解決していくもの、と言うことができます。ただし、高い利息を支払っていた場合は、借金額自体も減ります。
 
法テラスのQ&Aで簡潔にまとめた回答がありましたでのでご覧ください。
 

借金の返済のために借金を重ねる状態を「多重債務」といいますが、このように借金の返済に無理がある状況であるならば、早急に債務整理を行う必要があります。
 
・債務整理とは、借金の減額、免除又は支払の猶予を目的として、利息制限法や、手続についての法律(破産法等)を使って、債務の整理をして、債務者の経済生活を立て直していく手続のことで主に(1)から(4)の方法があります。
 
・(1)任意整理・・・弁護士、司法書士等の専門家に債権者との交渉を頼んで、債務の額を確定させて(高い利息を取られていた場合、かなり金額が減ることやお金を取り戻せることもあります)、支払可能な毎月の支払額を合意して支払っていく方法です。

 
TVでお馴染みの北村弁護士が、これをやったら立ち直れる!ということで任意整理について解説している動画があります。動画の中では、「債務整理」という言葉を使っていますが、「任意整理」のことを話しています。
 
動画の途中からですが、任意整理について話されている部分をご覧ください。言葉で話すよりわかりやすいと思います。
 

 
個人再生や自己破産などの方法は、借金額を大幅に減額、あるいは免除してもらいますが、任意整理は借金の額自体は減らしません。(過去に高い利息を支払っていた場合は、借金額自体も減ります。)
 
しかし、返済期間を長期間に長くしてもらうことで、月々の支払いを減らし、返済する余裕ができるようになります。借金の額は変わらないため、裁判所を通さずに解決できる方法となります。
 
債権者との話し合いにより弁済額等について折り合いをつけて合意することを和解といいます。任意整理の最終目標は債権者と和解書を取り交わして和解契約を締結することです。和解契約締結後は、合意した条件に従って借金を弁済していくことになります。
 
債務整理手段には任意整理のほかにも、自己破産、個人再生があります。任意整理と自己破産・個人再生の大きな違いは、手続に裁判所が関与するか否かです。つまり、手続に関与するのが自己破産・個人再生、関与しないのが任意整理です。

2.任意整理のメリット

任意整理の5つのメリット

2−1 メリット1:利用にあたっての条件がない、手続が簡易

条件がない、手続きが簡素
自己破産・個人再生では利用するにあたっての条件が法律で規定されています(たとえば、自己破産では「支払不能」であることなど)。他方で、任意整理はあくまで債権者との私的な交渉ですから、利用するにあたっての法律上の条件はありません(ただし、将来弁済していくだけの弁済能力が必要という事実上の条件は必要です)。
 
また、すでにご説明したとおり、自己破産・個人再生は裁判所が関与する手続です。そのため、手続前後を通じて必要書類を準備し裁判所に提出する、手続開始後は裁判所に出廷する、関係者と打ち合わせをする必要があるなどの手間がかかり、かつ手続も複雑に感じることでしょう。
 
他方で、任意整理の場合は上記のような手間はかかりません。債務整理手続を弁護士に依頼する場合、やることといえば事務所や電話での弁護士との打ち合わせ、弁護士から求められた書類の提出くらいでしょう。
 
以上から、任意整理は債務整理手続の中で最も多く利用されています。

2−2 メリット2:利息、遅延損害金をカットし、返済負担を減らせる

利息や遅延金カットを交渉できる
任意整理では和解契約成立から完済済みまでの利息(将来利息)や遅延損害金をカットしてもらったり、返済期間を伸ばしてもらったり、債権者に条件を提示し交渉することが基本です。
 
債権者としても、債務者に自己破産されて借金の弁済義務を免除されたり、個人再生されて借金額を大幅に減額されるよりかは条件に応じて借金を弁済してもらうことの方がメリットといえます。
 
なお、過払い金(制限超過利息)が発生している場合には、超過した分を元本に充当して借金元金を減額することができます。過払金が発生しているかどうかも専門家がしっかり確認してくれるから安心です。

2−3 メリット3:返済期間を延ばすなど分割払いにできる

支払いが軽くなり余裕が出る
さらに、利息、損害遅延金のカットのほか、通常は分割払いも和解の条件として交渉していきます。交渉によっては弁済回数、弁済期間(3年から10年)が長くなる場合もあれば短くなる場合もあります。
 
借金を分割回数で割ってみて出た月々の弁済額を、無理なく弁済していけるかどうかが任意整理をするかどうかの基準となります。

2−4 メリット4:債務整理する債権者を選べる

任意整理は債務者側の裁量で、一部の債権者に対してのみ債務整理し、その他の債権者に対しては従来どおり弁済を継続していく、という方法を取ることができます。
 
他方で、自己破産・個人再生ではそうはいきません。つまり、すべての債権者を手続に関与させる必要があります。
 
一部のみの債権者を選択する任意整理の方法は、たとえば、「保証人、連帯保証人(たとえばご家族など)に迷惑をかけたくない」などという場合に活用できます。
 
つまり、保証人、連帯保証人がついている借金について任意整理すると、債権者から保証人、連帯保証人に請求が行きます。しかし、そうした借金を任意整理から除外すれば、保証人、連帯保証人に請求が行かずに済むというわけです。
 
連帯保証人になるリスクについては、この記事で詳しく解説しています。

他方で、自己破産・個人再生の場合はこのようにはいきません。

2−5 メリット5:債権者からの督促、取立が止まる

弁護士は債務者から任意整理の依頼を受けると、債権者に対して受任通知を送ります。
 
受任通知とは「債務者から任意整理手続の依頼があり受任しました。」「債務者への督促、取立は一切中止願います。」「以後の連絡は弁護士へご連絡願います。」などという内容を書面で通知することをいいます。
 
この受任通知を行うと、貸金業者や貸金業者から委託を受けた借金回収業者が債務者に対して督促、取立を行うことが法律上禁止されます。こうして債権者からの督促、取立がなくなることで安心・平穏な暮らしを取り戻すことができます。

2−6 メリットまとめ

任意整理のイメージ
以上のように任意整理についてのメリットを5つ記載しました。ここで、金融庁が作成した「任意整理のイメージ」の中にもメリットについて記載されていましたので、参考にしてください。
 

主なメリット
・当事者間の話し合いによるため、柔軟な返済計画を組むことが可能
・引き直し計算により、借金の額の減額が可能
・受任通知により取立てが止まる

出典:金融庁HP

 

3.任意整理のデメリット

任意整理のデメリット
 

3−1 デメリット1:債務整理を実現できるかどうかは債権者しだい


債務整理は裁判外、つまり裁判手続を利用しない手続です。債権者の交渉によって債権者が合意した条件についてのみ実現します。
 
つまり、債務者が希望する条件が実現するかどうかは債権者の合意(意思)しだいということになります。合意しなければ条件は実現できませんし、条件に合意するよう強制する手段もありません。
 
また、最近でこそ少なくなりましたが、任意整理の交渉じたいに応じない債権者も少なからず存在します。また、長期の分割には応じない、分割には応じるものの利息のカットには応じないという債権者もいます。
 
そうすると、せっかく弁済する意思、能力があったとしても任意整理することを諦めざるをえない事態となることも考えられます。任意整理を始める際は、そもそも債権者が誠実に対応してくれる相手かどうかしっかり見極めておく必要があります。

 

3−2 デメリット2:信用情報に掲載される

任意整理をした事実は信用情報機関の信用情報に登録されます。信用情報に登録される期間は、借金の完済時から5年程度です。したがって、借金の完済時から5年程度はローンを組む、クレジットカードを作るなどということが難しくなります。

【情報抜粋】 最も有名な信用情報機関である株式会社日本信用情報機構(JICC)に記載されている信用情報機関とは?
信用情報機関は、加盟する会員会社から登録される信用情報を、管理・提供することで、消費者と会員会社の健全な信用取引を支えています。
消費者がクレジットやローンなどを利用する際、会員会社は消費者の信用力を判断する材料の一つとして信用情報機関に登録されている消費者の信用情報を確認しています。
この確認を行うことで、会員会社は消費者の返済能力に応じた適切な信用供与が可能となり、過剰貸付などを未然に防ぐことができます。
また、消費者は、自身が築き上げてきた「信用力」に基づいた信用供与を必要な時に迅速に受けることができます。
信用情報機関は、消費者信用市場の健全な発展を支える社会インフラとしての役割を担っています。
 
【参考情報】 指定信用情報機関 株式会社日本信用機関JICC

3−3 デメリットのまとめ

メリットと同じように金融庁の資料を抜粋します。
 

主なデメリット
・当事者間の任意の話し合いのため、話し合いに応じない貸金業者に対する強制力がない
・事故情報に登録される恐れがある

出典:金融庁HP

 

4.任意整理の和解までの期間は?どれくらいの期間(何回払い)で支払う?

和解までの時間については、債権者によってまたは、依頼した弁護士・司法書士の手続きの速さにも寄りますが、概ね2ヶ月から4ヶ月くらいが標準の長さと言えそうです。
 
金融庁の資料にも、同様に記載されています。
 

所要期間(相談~返済計画の合意まで)→2~4ヶ月 ※数値は一例です。具体的には地元の法律専門家に確認して下さい。

出典:金融庁HP

 
もちろん、それ以上時間がかかることもありますが、依頼される専門家に聞いてみれば、債権者の傾向などでどれくらいで和解ができるかは教えてもらえます。
 
そういう意味でも、債務整理の実績が多い専門家に依頼するようにしましょう。
 
また、支払い回数ですが、3年、5年、10年など月々どれくらいなら返済できるのかを相談の上、専門家は債権者と交渉することになります。
 
例えば、借金額が500万円あり、月々は5万円しか返済できないのであれば、8年以上かけて支払う計算になります。8年以上で和解できるように専門家が交渉をすることになります。

5.任意整理の手続きの流れは?

任意整理のメリット・デメリットを知ったら、任意整理の手続きの実際の手順や流れを知っておけば、任意整理がグッと理解できると思います。別記事で詳しく解説しています。


 

6.任意整理の費用は?費用相場を解説

任意整理の費用相場
任意整理の費用相場は、相談する専門家により多少変わってきます。
 
しかし、基本的には、多くの弁護士・司法書士では、債権者1社あたりの費用が20,000円から50,000円(税別)の範囲になります。つまり、債権者が3社であれば、60,000円〜150,000円(税別)になります。
 
任意整理の費用相場は、上記に示した範囲になることがありますが、必ず契約する前にどれくらいの費用がかかるかを確認することを忘れないでください。

 


 

7.任意整理とは?まとめ

任意整理とは?任意整理のメリット・デメリット
任意整理は債務整理の中で最も利用しやすい方法といえます。しかし、将来、継続して弁済できる弁済能力と意思がなければ任意整理しても意味がありません。まずは、任意整理することが可能かどうか、はやめに弁護士に相談することから始めてみましょう。

8.当サイトおすすめの債務整理で弁護士・司法書士専門家ランキング

この記事の執筆者

債務整理相談ナビ編集部

本記事は債務整理相談ナビを運営する株式会社cielo azul編集部が企画・執筆・編集を行いました。

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