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自己破産の免責不許可事由とは?裁量免責してもらえるケースを具体的に解説

自己破産の免責不許可事由とは?裁量免責してもらえるケースは?

最終更新日 2021/02/15
執筆者:福谷陽子(元弁護士)
この記事の執筆者記事の執筆 福谷陽子 元弁護士法律専門ライター 福谷陽子(元弁護士)
京都大学法学部卒。在学中に司法試験に合格し、2004年に弁護士登録。その後、弁護士として勤務し、2007年、陽花法律事務所を設立。女性の視点から丁寧で柔軟なきめ細かい対応を得意とし、離婚トラブル・交通事故・遺産相続・借金問題など様々な案件を経験。2013年、体調の関係で事務所を一旦閉鎖。現在は10年間の弁護士の経験を活かしライターとして活動。猫が大好きで、猫に関する記事の執筆も行っている。運営サイト:元弁護士・法律ライター福谷陽子のblog
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資格:司法試験合格、簿記2級合格

自己破産をすると、「すべての借金をチャラにしてもらえる」と思っている方が多いでしょう。しかし実は自己破産をしても借金を免除してもらえないケースがあります。それは「免責不許可事由」がある場合です。
 
具体的にどういった場合に「免責不許可事由」と判断されてしまうのか、また免責不許可事由があっても例外的に「裁量免責」によって免責してもらえるケースについて、みていきましょう。
 
これから自己破産しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

1.免責不許可事由とは?

免責不許可事由とは?免責不許可事由とは、該当すると「免責」を受けられなくなる事情です。
 
「免責」とは、裁判所が破産者の借金やその他の負債を免除する決定です。免責を受けられなかったら、借金や未払い家賃、奨学金などの負債はすべて残ってしまいます。
 
借金はなくならないのに財産などはほとんどすべて失うことになるので、免責を受けられないなら自己破産してもまったく意味がありません。
 
自己破産をするときには「免責不許可事由」がないか、事前に検討しておくことが非常に重要といえるでしょう。

2.免責不許可事由になるケース

免責不許可事由は、破産法252条1項で定められています。以下に該当すると、免責不許可事由ありと判断される可能性があります。

(免責許可の決定の要件等)
第二百五十二条 裁判所は、破産者について、次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には、免責許可の決定をする。

 

2−1 浪費、ギャンブル、投資、投機

パチンコ一般的に「浪費やギャンブルをしていたら自己破産できない」といわれているのを、聞いたことのある方も多いでしょう。
 
浪費やギャンブルは代表的な免責不許可事由の1つです。またFX投資や仮想通貨取引などの投資や投機行為も免責不許可事由とされます。

・パチンコ
・パチスロ
・競馬
・競輪
・競艇
・宝くじ
・高級ブランド品の購入
・収入に見合わない旅行や飲食
・株式投資
・FX投資
・仮想通貨投資
・先物取引
・信用取引

 
こういったことが原因で借金してしまった場合には、「免責不許可事由あり」と判断される可能性が高いと考えましょう。

2−2 一部の債権者にのみ返済(偏波弁済)

自己破産では、「すべての債権者を平等に扱わねばならない」という基本的なルールがあります。これを「債権者平等の原則」といいます。
 
それにもかかわらず一部の債権者を特別扱いして支払をしてしまうと、「偏頗弁済(へんぱべんさい)」として免責不許可事由に該当してしまいます。
 
偏頗弁済になりやすいのは以下のようなパターンです。

・戚や友人などの個人の債権者にのみ支払う
・車を失いたくないので、車のローンを一気に完済する
・家を追い出されたくないので、未払い家賃を一気に支払う
・保証人に迷惑をかけたくないので、一気に支払う
・携帯やスマホを利用停止にされたくないので一気に支払う

 
家賃や携帯代などをまとめ払いしたいときには、自己判断せずに弁護士や司法書士に相談してからにしましょう。

2−3 虚偽の債権者名簿を提出


自己破産ではすべての債権者を対象にしなければならないので、一部の債権者を手続きから除外し、個別にこっそり支払うのは禁止されます。
 
それにもかかわらず、一部の債権者を除外するなどして虚偽内容の債権者名簿を提出すると、免責不許可事由と判定されます。
 
ただしこれは「わざと」虚偽の債権者名簿を提出した場合に限られます。うっかりして漏れてしまった場合や、長期にわたって請求がなかったので忘れていた場合などには免責不許可事由になりません。

2−4 本当は支払えないのに支払うフリをして借入

破産申立前の1年間に「詐術」を用いて借り入れをすると、免責不許可事由と判断されます。
 
詐術とは「本当は支払える状態ではないのに、支払うフリをして相手をだまして借り入れること」です。
 
たとえば借金で火の車になっていて返済できる状況ではないとわかっているのに、新たな借入を申し込んで貸付を受けた場合などが該当します。
 
業者からお金を借りて一度も返済しないまま自己破産を申し立てると、「詐術」と判断される可能性があります。
 
なお免責不許可事由になる「詐術」は、支払能力や支払意思に関する偽りに限定されます。これらと無関係な方法で相手からお金をだまし取っても詐術になりません。
 
一般的な意味で「詐欺」になる場合でも必ずしも破産法上の「詐術」とは評価されないので、注意しましょう。自分では判断がつかないときには弁護士などの専門家に相談してみてください。

2−5 7年以内に自己破産や一部の個人再生を利用した

自己破産は、人生で何度行ってもかまいません。2回目以降の自己破産も可能です。
 
しかし前回の免責決定が確定してから7年以内にあらためて自己破産を申し立てると「免責不許可事由」とされてしまいます。前回の自己破産からは7年が経過してから破産申立をしましょう。
 
また以前に個人再生をした場合でも自己破産が制限されるケースがあります。

 

・個人再生のハードシップ免責(※)を適用した
・給与所得者等再生を利用して負債を完済した

 

※「ハードシップ免責」とは、再生計画が認可された後、病気やリストラ等で再生計画どおりに返済することが困難になった場合、過去に返済金額の4分の3以上の返済を行っていたときは,その残りの借金の支払義務の免除を受けることができること。

 
上記のどちらかに当てはまる場合、もととなった個人再生の「再生計画認可決定が確定したとき」から7年間は免責を受けられません。免責不許可事由と判断されます。

2−5−1 個人再生の場合、ほとんど免責不許可事由にならない

なお「以前に個人再生したら7年間は自己破産できない」という意味ではないので誤解しないようにしてください。
 
以前に利用したのが小規模個人再生であれば、ハードシップ免責を適用していない限り自己破産に制限はありません。
 
個人再生を利用する場合「小規模個人再生」が大多数です。またハードシップ免責を適用する事例は極めて少数です。以前に個人再生をしていても、ほとんどの方が自己破産で免責を受けられるので心配しすぎないようにしましょう。

2−6 財産隠し、毀損

自己破産するときには、破産者に一定以上の財産があると現金化して債権者への配当に回さねばなりません。
 
しかし財産を失いたくないので、財産を隠そうとする人がいます。たとえば親族名義に変えたり仮装譲渡したりするケースが典型です。また債権者に配当するくらいなら壊した方がマシだと思い、毀損したり贈与してしまったりする人もいます。
 
このように、財産を隠したり壊したり処分したりすると、免責不許可事由に該当するので、やってはいけません。

2−7 クレジットカードの現金化、不当な債務負担

破産手続きを遅らせる目的で不当な債務を負担する場合にも免責不許可事由になります。
 
たとえばクレジットカードの現金化をしたり、高金利の闇金で借金をしたりする場合が典型例です。

2−8 帳簿の隠滅、偽造、変造

売上げ台帳や決算書など、自己破産時の調査に必要な書類を隠したり書き換えたりすると、免責不許可事由と判断される可能性があります。

2−9 裁判所や管財人に協力しない

破産者は、裁判所や破産管財人の業務に協力しなければなりません。
 
裁判所から情報照会されたら応える義務がありますし、破産管財人による換価作業にも可能な限り協力すべきです。
 
それにもかかわらず裁判所や管財人による質問や資料提出の依頼を無視したり、管財人の業務を妨害したりすると免責不許可事由と判断される可能性があります。
 
きちんと自己破産で借金を0にしてほしければ、裁判所や管財人からの依頼事項には誠実に対応しましょう。

3.裁量免責について

裁量免責とは免責不許可事由があると、絶対免責されないわけではありません。実はほとんどのケースにおいて「裁量免責」によって免責されます。
 
「裁量免責」とは、免責不許可事由があっても裁判所の判断により、免責してもらえることです。過去の統計データによると、免責不許可になっているのはわずか0.1%前後となっています。
 
取り下げや却下を含めても97%程度は免責を受けられているので、心配しすぎる必要はありません。

 
免責申立ての結果

 
こうした状況からすると、ギャンブルや浪費をはじめとする免責不許可事由があっても、さほど恐れる必要はないといえるでしょう。

4.免責不許可になりやすいケースは?

免責不許可になりやすいケースそれでは数少ない免責不許可になってしまうのはどういったケースなのでしょうか?

4−1 以前と同じ免責不許可事由がある

以前もギャンブルで自己破産して裁量免責してもらったのに、また同じようにギャンブルで借金してしまった場合などには、免責不許可となる可能性があります。

4−2 免責不許可事由が極めて悪質

免責不許可事由が極めて悪質(借金額が異常に多く本人がまったく反省していないなど)な場合、免責不許可とされる可能性があります。

5.管財事件になる可能性が高い

免責不許可事由があってもほとんどのケースでは裁量免責してもらえます。ただし自己破産の手続きが「管財事件」になる可能性が高くなるので注意しましょう。
 
管財事件とは、破産管財人がつく自己破産手続きです。
 
免責不許可事由があると、管財人が破産者を観察して免責してよいかどうかをしっかり検討する必要があるので、管財事件になるのです。
 
管財人に誠実な態度をとらないと免責不許可の意見を出される可能性があるので、慎重に対応してください。
 
また管財事件になると、最低20万円程度の管財予納金も発生するので、費用的な負担も重くなります。予納金の金額は裁判所によって異なる可能性があるので、どのくらいの費用がかかるのか具体的に知りたい場合には、地域の弁護士や司法書士に質問してみてください。

6.免責不許可となったらどうしたらいいのか?

もしも以前にも同じような免責不許可事由があって裁量免責してもらった経緯があるなどで、今回は裁量免責してもらえそうもない場合、どうすればよいのでしょうか?
 
この場合、任意整理や個人再生をすれば解決できる可能性があります。

6−1 任意整理する

任意整理は、各債権者と個別に交渉し、借金の総返済額や返済方法を決め直す手続きです。
 
任意整理には免責不許可事由に該当する制限がありません。浪費やギャンブルなどの問題行動があっても問題なく利用できます。
 
カードやリボ払いなどの借金がかさんでいるなら、有効な解決方法となるでしょう。
 
任意整理についての詳しい説明は、こちら!

任意整理とは!?
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6−2 個人再生する

個人再生は裁判所に申立をして借金を大きく減額してもらい、原則として3年で返済する手続きです。個人再生の場合にも免責不許可事由に相当する制限はありません。
 
ただし以前に給与所得者等再生を利用していて再度給与所得者等再生を利用する場合などには、自己破産と同様に「7年間の期間制限」が適用される可能性があります。
 
個人再生の場合、自己破産と違って財産がなくならないなどのメリットがたくさんあります。ある程度支払能力があるなら、個人再生を検討してみてください。
 
浪費やギャンブルなどの免責不許可事由があっても、ほとんどのケースでは免責を受けられるのでさほど心配する必要はありません。
 
万一免責を受けられなくても、借金問題を解決できる他の方法があります。返済が苦しくなっているなら、まずは一度弁護士や司法書士に相談してみましょう。
 
個人再生についての詳しい説明は、こちら!

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この記事の編集者

債務整理相談ナビ編集部

本記事は債務整理相談ナビを運営する株式会社cielo azul編集部が企画・編集を行いました。

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